クリムゾンとカーマインという色について

クリムゾンとカーマインの違いは一言で言うと『やや紫みの濃い赤』と『少し紫の入った鮮やかな赤』という事になりますが、分かり図らいですよね。
つまり、クリムゾンは日本語にすると臙脂色(えんじいろ)で黒みを帯びた赤色です。絵の具の紫と赤を混ぜると臙脂色(えんじいろ)になります。一方のカーマインは日本語で洋紅色又は深紅色。カーマインのほうがやや明るく、ほんのすこし紫味(青み)をおびた赤になります。16進数表記だとクリムゾンが#930000、カーマインが#F3004Bになります。
クリムゾンはもともとはコチニールカイガラムシという昆虫を乾燥したものから得られる染料の色でした。通常は原料となる虫の名から「コチニール」という場合が多いのですが、コチニールのメスから取れる染料がクリムゾン、クリムゾン・レーキ、あるいはカーミン(カーマイン)と呼ばれることもあるようです。
クリムゾンもカーマインもどちらも暖色系の色なので、心を奮い立たせ、元気が出る色と言えるでしょう。

クリムゾンやカーマインはどんなところに使われているの?

クリムゾンやカーマインはミケランジェロの絵画や、軽騎兵、テュルク、英国兵や王室カナダ騎馬警察がまとう布地に用いられていました。現在、カーマインは食品用の着色料、医療用途、化粧品などに使われています。もちろん絵具にも。
クリムゾンカラーは大変色々なところで使われており、代表的なところでは、アメリカのいくつかの大学のスクールカラーになっています。ハーバード大学、セント・ジョセフズ大学、アラバマ大学、ワシントン州立大学、インディアナ大学、ユタ大学、オクラホマ大学などがクリムゾンカラーを採用しています。
また楽天グループの三木谷浩史さん自身の資産会社は「クリムゾングループ」という名前がつけられており、楽天グループのコーポレートカラーにはクリムゾンカラーが使われています。プロ野球の楽天イーグルスもクリムゾンカラーですね。
一方、カーマインと聞くと思い浮かぶのがカーマインローションです。カーマインローションは収斂(しゅうれん)化粧水の一種で、日焼けの後などに使うと炎症を抑えてくれて、肌を保護する作用があります。

クリムゾンとカーマインの音楽。

クリムゾンと言えば、イギリスのロックバンド『キング・クリムゾン』ですね。1969年のデビュー以来、カリスマ的な人気を誇るプログレッシブ・ロックの代表的バンドですが、リーダー的存在のロバート・フリップは自分の音楽がプログレとして扱われることを嫌っているようです。デビューアルバムの『クリムゾン・キングの宮殿』は当時の全英チャートでビートルズの『アビーロード』を抜き一位になっています。
一方、カーマインと言えばアメリカニューヨーク州出身のドラマー『カーマイン・アピス』ハードロックドラマーのパイオニアとして知られています。ジェフ・ベックに乞われてティム・ボガートとともにベック・ボガート&アピスを結成したり、その後ロッド・スチュアートのバンドに参加し、ロッド・スチュワートのアルバム『スーパースターはブロンドがお好き』の中に収録された大ヒット曲『アイム・セクシー』はカーマインが作曲をしたことで知られています。カーマイン・アピスは現在60歳をこえていますがいまだ現役のドラマーとして活躍しています。

Copyright © 2007 クリムゾンとカーマインの違いとは?